卵子凍結をして良かった意外な理由
Hime’s createのHIMARIです。
人は、自分で思っているほど、自分の意思だけで生きているわけではないのかもしれません。
私は約1年前、卵子凍結をしました。
ホルモンや体調が少し変わるだけで、普段なら気にならない言葉に傷ついたり、いつもなら受け流せる感情を真正面から受け取ってしまったりする。私は卵子凍結を経験して、そのことを自分の体で改めて実感しました。
私が卵子凍結をして良かったと思う理由は、将来のために卵子を残せたことだけではありません。人の心が揺れることを自分の体で改めて実感し、目の前の言動だけでその人を決めつけたくないと、改めて強く思えたことも、私にとっては大きな経験でした。
普段なら刺さらない言葉が刺さった
卵子凍結をする前に、「ホルモン剤の影響でメンタルが不安定になることがある」と聞いていました。
でも講習に影響は出したくなかったので、いつも以上に自分の感情や言動を意識しながら、予定していた講習は普段どおり続けていました。
講習の中で、女の子が抱えている焦りや不安を話してくれることがあります。ときには、その気持ちが少し強い言葉になって表れることもあります。
普段の私なら、「今は心に余裕がないのかもしれない」と、その言葉の背景まで考えられます。
でも卵子凍結のためにホルモン剤を使っていた時期は、背景を考える前に、言葉の強さをそのまま自分の中に受け取ってしまいました。
普段なら気にならないような言葉にも、「今の言葉、ちょっとグサッときたな」「なんだかチクッとするな」と感じることが増えていました。
最初は、女の子の言葉の方に原因を探しそうになりました。
でも、よく考えると女の子の言葉がいつもより強かったわけではない。女の子が変わったのではなく、私自身がいつもより言葉に敏感になっていたのだと思います。
そこでようやく、「あ、今の私はナイーブになっているんだ」と、自分の変化に気づきました。
知識として分かっているのと、実際に自分の体で経験するのとでは、やっぱり違います。
同じ言葉を言われても、何とも思わない日もあれば、深く刺さる日もある。普段なら笑って流せることを、どうしても流せない日もある。
自分の心なのに、自分の意思だけではどうにもならない瞬間があるのだと思いました。
自分の不機嫌には事情があり、相手の不機嫌は性格になる
自分の機嫌が悪いときには、「今日は疲れているから」「嫌なことがあったから」「体調が良くないから」と、その背景まで分かっています。
でも相手の機嫌が悪いと、その人の背景は見えないから、「感じが悪い人」「こういう性格の人」と、その瞬間だけで判断してしまうことがあります。
自分の不機嫌は“事情”として考えるのに、相手の不機嫌は“その人の性格”として片づけてしまう。
人には、そんな勝手な部分があると思います。
もちろん、ホルモンや体調の影響があれば何を言っても、何をしても許されるという意味ではありません。傷つけられた側が、すべてを我慢しなければいけないわけでもありません。
それでも私は、普段とは違う言動をしている人に対して、その部分だけを切り取って「この人はこういう人なんだ」と決めつけたくはありません。
もしかしたら今は、ホルモンや体調の影響を受けているのかもしれない。私には見えていないところで、心が揺れるような出来事があったのかもしれない。
「あんな言い方をする人」ではなく、「何かあったのかもしれない人」として見ることができたら、こちらがかける言葉も、関わり方も変わると思います。
講師として女の子と関わっていく中でも、目の前に現れた一部分だけで、その子の全部を判断したくはありません。その子が普段どんなふうに頑張っていて、今どんな状態にいて、なぜその言葉が出てきたのか。すべては分からなくても、その背景を想像しようとする人でいたいです。
必要なときには、優しい言葉をかけられる人でいたい。
優しさとは、耳触りのいいことを言うだけではなく、目に見えていない事情があるかもしれないと想像することでもあると思っています。
卵子凍結が気になっている女の子へ
卵子凍結が気になっているけれど、ホルモン剤による心や身体への影響が不安な女の子もいると思います。
もちろん変化の現れ方には個人差があり、これはあくまで私自身の体験です。
ただ、もし普段なら気にならない言葉に傷ついたり、理由もなく気持ちが落ちたりしても、「私はこんなに弱かったんだ」と、すぐに自分を決めつけなくていいと思います。
今は身体の変化に、心も影響を受けているのかもしれない。そう知っているだけでも、必要以上に自分を責めずに済むことがあると思います。
卵子凍結をするかどうかに、全員に共通する正解はありません。だからこそ、良い部分だけではなく、起こるかもしれない変化も知ったうえで、自分が納得できる選択をしてほしいと思います。
私が卵子凍結によって得たのは
将来のために卵子を残せたことだけではありませんでした。
誰かの一部分だけを見て決めつけず
その人にも、自分には見えていない事情があるのかもしれないと考えること。
その大切さを自分の体を通して改めて感じられたことも
私が卵子凍結をして良かったと思う
意外な理由のひとつです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
Hime’s create HIMARI
